
オリジナルのコスメ商品を販売するにあたり、どのような容器やパッケージにするか時間をかけて検討する人もいるでしょう。ただ、具体的にどうやって決めていけばいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、商品の魅力を引き出すための容器やパッケージの選び方について紹介します。
化粧品の容器・パッケージを調達する方法
オリジナルのコスメ商品ができあがったとしても、商品として販売するには容器やパッケージを調達しなければなりません。
しかし、どこに容器やパッケージの製造を依頼すればいいか、またはどこから容器などを調達すればいいかわからない人も多いでしょう。コスメ商品の容器の主な手配方法としては、OEM工場に依頼する方法に加え、容器メーカーから調達する方法があります。
OEM工場に依頼する方法
コスメ商品のOEMに対応している工場であれば、容器やパッケージについてもあわせて依頼できるケースがほとんどです。製造からパッケージングまでをワンストップで依頼できるので、手間を省けるのがメリットといえるでしょう。
また、容器の在庫を抱えずに済むのもOEM工場に依頼するメリットともいえます。というのも、容器メーカーに容器だけを発注した場合、必ずしも化粧品の数と一致しないケースがあるのです。
たとえば、OEMでコスメ商品を作ってもらえる最小ロットが1,000であった場合、仮に容器メーカーに容器を発注できる最初ロットが2,000だったとすると、一時的に1,000個の容器を在庫にかかえなければなりません。
しかし、OEM工場にコスメ商品の製造からパッケージングまでを依頼すれば、容器を在庫にかかえる心配もなく、効率的に商品化することが可能です。ただ、容器やパッケージがテンプレートとなっている場合や、少ない選択肢の中から選ばなければならないのがデメリットとして挙げられます。
容器メーカーから調達する方法
容器メーカーの場合、さまざまな種類の容器を取り扱っていることに加え、パッケージについてもオリジナルのプリントができます。このように、細かい要望にも応えてくれることが一般的です。
そのため、他社と差別化を図りたい場合は、容器メーカーに容器とパッケージを依頼するほうがいいでしょう。
コスメの売れ行きを左右する!容器の選び方
ひとえに容器といっても、さまざまな種類があります。同じ中身であっても、容器やパッケージによって売れ行きが変わるケースも珍しくありません。
ここでは、オリジナルのコスメ商品の容器を選ぶときのポイントを、素材や種類、サイズなどの項目にわけて詳しく見ていきましょう。
素材
日本化粧品工業連合会では、化粧品を使い終わるまで品質を一定に保てる素材を推奨しています。化粧品の容器に使われるのは、ポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチック、ガラスや紙、アルミニウムなどの金属が一般的です。
コスメ商品の品質を保つためには、光と酸素に注意しなければなりません。光によって劣化してしまう成分が入っている場合は、光を遮断できる素材を選んだり、酸素にできるだけ触れないほうがいい成分が入っている場合はエアレスタイプなどを選択するのがいいでしょう。
種類
容器を選ぶときは、容器そのものの種類も気にしなければなりません。容器には、細口ボトルやチューブ、ポンプ、スプレー、エアレスなど、さまざまな種類があります。
化粧品によってマッチする容器の種類が異なるので、どの化粧品にどの種類の容器を選ぶかをしっかり検討しなければなりません。たとえば、細口ボトルについては、少量利用を目的としていることから、化粧水や乳液などの液体を入れるのにぴったりです。
そのほか、クリームやジェルなどのペースト状のものについては、チューブ容器がいいでしょう。
仕様
容器選びを進めるにあたっては、その仕様も検討しておいたほうがいいでしょう。たとえば、通販で販売する場合はどのような経路や配送方法でユーザーに届くかわからないことから、容器をシュリンクで固定することが大切です。
販売方法などからどのようなことが想定できるかを検討し、できる限りの対策を取ることがポイントとなります。また、昨今はエコが注目されていることから、廃棄しやすい素材や詰め替え用タイプを設定するなども必要になります。
デザイン
容器やパッケージのデザインによって売れ行きが変わるケースがあるので、デザイン検討はしっかりとおこなわなければなりません。店頭で商品が並んでいるときに、キャッチーなデザインであれば、手に取って見てもらえる可能性が高まります。
パッケージは、しっかりとインパクトを与えられるようなデザインにすることが大切です。
サイズ
サイズ選びも容器選定の過程において重要なポイントです。化粧品の種類によって、適量がどれくらいなのかを検討し、それに合った容器を選びましょう。
また、開封後の期限が設けられている場合は、全部使いきれる量か考えなければなりません。たとえば、開封後7日以内に使いきらなければならないコスメ商品にもかかわらず、大容量の容器を使うのは避ける必要があります。
まとめ
オリジナルのコスメ商品を販売するときは、原料や成分にこだわるのはもちろん、容器やパッケージについても時間をかけて検討する必要があります。ひとえに容器といっても、さまざまな種類があります。サイズや素材、デザインなど、複数の仕様から時間かけて魅力的な容器やパッケージを選択することが大切です。容器の仕様が決まったら、容器メーカーに発注するか、コスメ商品を製造してくれるOEM工場に相談して作成してもらいましょう。